フェアトレード…環境に与える“不都合な真実”

日本国内に溢れる(溢れすぎている)商品は、各社企業努力の結果、日用品の多くの販売価格が安価になっていて、皆さまも「事足りる」ことから安価な商品を購入されると思います。

“安価”であるということは、販売している企業の従業員の給与も“安価”で、仕入れ先である企業(途上国)の給与も“安価”のはず。日本の一般消費者が“安価”なものを求めすぎていて、巡り巡って自分自身の給与も“安価”になっている状態。

日本国内に流通しているタオルの多くは木綿製品で、中国の新彊綿が多く使用されていて“安価”に購入することができます。世界三大も綿産地として知られているのは、中国のほかにインドとアメリカ。このほか、パキスタン、ブラジル、ウズベキスタンなどが知られています。

中国の新彊綿は国策で計画され、新疆ウイグル自治区に住んでいる方々が労働力として駆り出され、文字通り“安価”な給与で、すべて手作業の重労働をさせられ、2021年には「労働力を搾取しいているのではないか」として、アパレル業界やタオル業界に大きな衝撃を与えました。いまでもこの影響は少なからずあるのではないでしょうか。

弊社が取り扱う“台湾製マイクロファイバータオル”は、マイクロファイバー製品の為、人工的に繊維を生成しタオルへ成形します。マイクロファイバーの生成からタオルへの成形まで、全てを台湾国内で行っており、台湾政府がグローバル社会において国際力を高めるために制定した【MITスマイルマーク】(Made In Taiwan Smile Mark:https://jp.mittw.org.tw/aboutMIT/)制度の認証を得ているフェアトレード製品です。他国から“安価”に原料を仕入れることをせず、全てを台湾で製造し、価格を安易に安価にしないで、世界で戦っています。

そう、「“マイクロファイバー”は人工物の為、自然や環境に影響を与える」と頭に浮かぶ方もいらっしゃるかと思います。その通り、マイクロプラスチックが環境へ悪影響を与えている事実があります。では、木綿製品のタオルの原料の“木綿”は、「栽培されているものだから自然や環境への影響はないのか?」となると、大いに影響があります。木綿の栽培には多くの水を使い、薬剤を使用し、土壌を汚染し荒廃させる、あまり知られていないだけで大きな問題なのです。

私たちの身近なところにマイクロファイバーもあれば、木綿製品もあるので、非常に難しい問題ですが、知ろうとせず、気にも留めない“不都合な真実”で、私たちが生きる世界の後世の方々に大きな負担と問題を残してしまうことに目を向けて、やれる範囲のことをしっかりやっていかなくてはならないと強く感じます。