台湾プロ野球6球団目の動向

先日、台湾プロ野球に6球団目のチームが参画することが発表されました。
続報が日本の野球関連サイトでも配信されているので、目にされた方々もいらっしゃるのではないでしょうか。

・ベースボールチャンネルでの配信記事
https://www.baseballchannel.jp/newscategory/118945/

上記、ベースボールチャンネルの記事に詳細が記載されているので、私からあれやこれやお伝えすることもないのですが、台湾プロ野球の歴史は紆余曲折、色々なことがありました。
ぶり返してしまうような形になるのですが、少しだけ、私の思い出を振り返りたいと思います。

1989年に台湾プロ野球連盟が発足し、1990年からシーズンが始まりました。
以前の記事でも少し触れています。

昨シーズンから一軍に味全ドラゴンズが加入し、5チームでリーグ戦が組まれていますが、味全ドラゴンズの参画が発表されたのは、2019年で翌年の2020年シーズンは二軍でリーグ戦に参加し、昨シーズンの2021年から一軍のリーグ戦に参加しています。

味全ドラゴンズにとって初年度となった昨シーズンは、勝率.427と厳しいシーズンになりましたが、NPBにちょっとだけ目を向けると、楽天ゴールデンイーグルスが最も新しい球団で、2005年シーズンから参画しています。初年度の勝率は.281で、同年のセ・リーグの首位打者、青木宣親選手の打率が.344、パ・リーグの首位打者、和田一浩選手の打率が.322だったので、各リーグの首位打者の打率よりも低い勝率で、寂しい結果になりました。勝率が.500になった年は、野村克也さんが監督に就任されてから4年目の2009年で勝率.538、リーグ2位という結果でした。この年で野村監督が退団されたことは、密着取材の映像で野村監督自身が選手の前で涙するシーンがあり、私自身ももらい泣きしました。

2022年が2年目のシーズンとなる味全ドラゴンズがどのような成績を残すのか気になりますが、MLBから味全ドラゴンズに入団した田澤純一選手が、外国人枠の関係もあって退団が発表され、今後の動向が非常にきになっています。2021年シーズンは、58試合に登板して4勝4敗30セーブ7ホールド、登板した7割の試合で好結果をもたらす大活躍だったので、もったいないなという想いです。MLBで登板した9年間で年平均43登板しており、タフネスぶりが伺えます。2021年のNPBのドラフト候補にもなりましたが、35歳とあって年齢的にも指名する球団がなく、今もトレーニングに励まれているようです。この、ドラフトを介してでないと入団できないNPBのドラフト制度も、時代錯誤の一つではないかなと思います。能力のある選手が宙ぶらりんの状態になってしまいますし、後世にご経験を伝えていくこともできるはずなのに、何ともな、と感じます。

2023年から一軍リーグに参画するチームの親会社・台灣鋼鐵集團(TSG)は台湾国内最大の鉄鋼業の会社で、サッカーチームやバスケットボールチームを保有しています。バスケットボールチームのチーム名「台鋼雄鷹(Ghost Hawks)」がそのままプロ野球のチーム名になるようで、台湾の一部メディアの記事では、一軍に参画できる2023年には、NPBで活躍した陽岱鋼選手の加入を希望する記事もあります。現在35歳の陽岱鋼選手は、アメリカの独立リーグへの入団が発表されていますが、まだまだ動けるはず。韓国プロ野球とNPBで活躍した韓国プロ野球の伝説イ・スンヨプ選手の場合、41歳となる2017年シーズンまで活躍し、引退した年に打率.280、本塁打24本という成績を残して惜しまれつつ引退しました。陽岱鋼選手が台湾プロ野球に凱旋帰国して、活躍してくれるところを見てみたいな、と感じています。

コロナウィルスのパンデミックが始まってから3年目、コロナ対策先進国の国々では、あらゆる規制を完全撤廃することが発表されていて、台湾も同様に2022年後半には、全ての規制が撤廃されるのではないかというニュースがあります。
台湾プロ野球に新たなチームが参画することで、台湾国民の皆さまの楽しみが増え、台湾経済の活性化なっていくであろうと想像しながら、私自身も微力ながら寄与出来たらなと、夢見ております。